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2013年10月の2件の投稿

2013-10-27

【アート】サン・カルロ・アッレ・クワットロ・フォンターネ聖堂

San Carlo alle Quattro Fontaneの写真
San Carlo alle Quattro Fontane

イタリア・バロック建築の代表であるボッロミーニが設計したサン・カルロ・アッレ・クワットロ・フォンターネ聖堂は、従来の直線的かつ重厚で荘厳なゴシック建築とは対照的に、曲線と楕円を用いた複雑で優美な内装と外装の造形を持つ点に特徴があります。
 
こうした特徴の背景には、16世紀から始まった首都ローマの再整備に起因する、「永遠の都」として演劇性あふれる劇的な空間を整備し始めたことによる影響と考えられます。
これにより、絵画や彫刻、建築は相互に影響し合い、融合するものとして様式美を追求する流れが生まれました。
 
ボッロミーニのこの聖堂では、湾曲して流れるようなファサードを取り入れ、内装では幾何学的文様や十字架をあしらって絵画に頼らない天蓋、頂上から下に行くに従って徐々に暗くなるように計算された光の効果、総ての祭壇が見えるように設計された宗教性と機能性を兼ね備えた設計が生まれるに至ったと考えられます。
 
バロック建築は、絵画や彫刻、建築を統合する芸術を目指した所にあり、屋内外の意匠や色彩の統一性にその結果が表されています。
 
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2013-10-06

【アート】平安時代の代表屏風絵「山水屏風」

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平安時代の代表的な屏風が「山水屏風」です。
 
東寺旧蔵の作者不祥の屏風は11世紀の平安時代に制作されました。
六曲一隻からなるこの屏風は、金具が発達していなかったため、
一隻ごとに革ひもでつなげられており、その結果、縁取りされているのが特徴です。
 
映画「陰陽師2」の1シーンで伊武雅刀演じる貴族がこうした屏風を前に登場しておりました。よく歴史を考証した例ですね。
 
さて、この山水屏風の図様は六面に連続した横長になっており、一隻に独立した図ではなく、縁取りによる見目の悪さを知りつつも連続した図にしたことは作者の強い思い入れを感じさせます。
 
画風は中国的風景を描いたいわゆる唐絵です。
白楽天と思われる人物を配して唐絵を模写したかのように見えますが、山並みはなだらかに日本独特の峰であり、松の描き方も大和絵に似た日本風の描かれ方になっています。
 
このため、この屏風は模写等ではなく、唐絵形式をとりつつも大和絵等の技法を加味した作者固有の作品と考えられます。
 
ところで電子アーカイブ「e国宝」では、この山水屏風が収められており、展示会場でも接近して見ることができないほど、拡大して松の枝の筆使いに至るまで詳細に図柄を見ることができます。
http://archive.is/8sDp
 
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