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2014-12-23

【アート】中国の影絵芝居

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京都造形芸術大学・芸術教養学科のアジア史受講まとめとして、中国の影絵劇芝居についてご紹介します。

影絵劇は「皮影戯」といい、2011年にユネスコ世界無形文化遺産に登録された伝統芸能です。

当初は紙製であったが、南宋で動物の皮(ロバ、牛、羊など)に着色する方法が考案され、以後は皮製が主流となりました。

伝承では「皮影戯」の起源は、2千年前の前漢(前206―25)時代に遡ります。
皇后を亡くした皇帝を慰めるため家臣が始めた、シャーマンの降霊の儀式で用いられた、など諸説があるようです。

後世、記録上に「皮影戯」が現れるのは、北宋の一般市民生活を描いた「東京夢華録」です。「諸門皆有官中楽棚.万街千巷.尽皆繁盛浩閙.毎一坊巷口.无楽棚去処.多設小影戯棚子.以防本坊游人小儿相失.以引聚之.」 とあり、「皮影戯」が市民生活に溶け込んでいる様子が伺えるのです。

金・元代には戦乱と共に、「皮影戯」が国内各地に広がりました。
北宋末期の「靖康の乱」では、芸人が北部に連れ去られたり、西域や南部に避難民となって逃れ、華北・東北は「北方皮影」、西域には「西部皮影」、南宋には「中南部皮影」と分派が興り、それぞれ独自に発展することとなるのです。

一方、海外では13世紀から15世紀を発祥とする、人形や操演方式が「皮影戯」と類似した影絵芝居が、インドネシアやトルコ、台湾に存在しています。

この時期は、南宋交易の活発化や元寇による支配時期と一致するため、中国の影絵芝居が各国に伝播した可能性が考えられます。

「皮影戯」はその後も民間芸能として広く親しまれたが、20世紀半ばの文化大革命で厳しく弾圧され、多くの劇団が解散に追い込まれたり人形や道具類が焼却されてました。
文革後は「テレビ」「映画」などの娯楽が普及したため、影絵劇は衰退の一途を辿ることになりました。

近年になって中国政府から「国家無形文化遺産」に指定されたこともあって、中国の古き良き伝統文化を代表する優れたものとして影絵劇は再び脚光を浴びています。

<引用>
*1中国の影絵芝居
 http://www.fl.reitaku-u.ac.jp/~kanamaru/kagee/

<参考文献>
・中国の伝統的民間芸術の宝――山亭の影絵芝居
 http://japanese.china.org.cn/culture/2011-06/03/content_22710873.htm
・民間風俗
 http://www.dlbjc.com/donglaibao/piying/piying_suyuan.html
・中国都市芸能研究会
 http://wagang.econ.hc.keio.ac.jp/~chengyan/index.php?cmd=read&page=北京プロジェクトⅠ成果報告%2F北京西派皮影戯をめぐって-上&word=皮影戯
・皮影戯(ピーインシ)
 http://www.cgltour.com/web/Jcta14.html

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